元母を「許せない、終身刑に」虐待公判で女児(読売新聞)

 神奈川県逗子市で2008年2〜3月、元夫の連れ子で当時9歳だった女児をダンベルで殴るなどして虐待し、全治9か月の重傷を負わせたとして、傷害罪に問われた元母親で同市に住むホームページデザイナー(41)の第2回公判が2日、横浜地裁(久我泰博裁判長)であった。

 この日は、別室の音声や映像を法廷に中継する「ビデオリンク方式」で女児の証人尋問が行われ、女児は「お母さん以外の人に暴力を振るわれたことはない」などと証言した。

 検察側の冒頭陳述では、元母親は、元夫の娘に男児として振る舞わせたり、08年2月中旬から3月末までの間、ダンベルで何度も殴りつけたりして全治9か月の骨盤骨折などの重傷を負わせたとしている。

 検察側の尋問で、女児は06年夏から始まったとされる虐待の状況を説明。元母親から無理な筋肉トレーニングを強いられ、休んでいるのが見つかる度にダンベルで殴られたことや、小学校のテスト用紙に男性の名前を書くよう強いられたことなどを証言し、「許せない。終身刑になってほしい」と述べた。

 一方、日常的な虐待を否定している元母親の弁護人が反対尋問で「ダンベルにお母さんの指紋は付いていない」と指摘すると、女児は「理由は分かりません」と答えた。また、「ダンベルはいつ頃から家にあったのか」との質問に対しては、「よく覚えていない」と述べた。

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